お知らせ

2023年11月 入試説明会について

  1. 先端数理科学コース入試説明会
  2. 日時: 2023年11月2日(木) 16:45〜(全体説明会、その後、個別の研究室見学)
  3. 場所: 総合研究8号館(地図の59番の建物)講義室2 (2階 231)

詳しくはこちらをご覧ください。

2023年3月 先端数理科学シンポジウム

2023年3月27日(月)先端数理科学シンポジウムを行いました。 詳しくはこちらをご覧ください。

京都大学情報学研究科先端数理科学コースの沿革

京都大学は明治30年(1897年)に創設され、その後約10年をかけて理工科大学や文科大学などを設置して総合大学のかたちを整えました。昭和24年(1949年)に新制大学となって以来ますますの発展を続け、現在では約5,900名の教職員と約22,500名の学生を抱える我が国屈指の総合大学となっています。明治30年の開学の宣誓式で、初代総長は「大学々生に在ては目重自敬を旨とし以て自立独立を期せざるべからず」と、「自重自敬」という言葉をもって本学学生の自律性と自主性を期待しています。この精神は「自由の学風」に姿を変えて現在も脈々と受け継がれ、平成13年(2001年)に制定された「京都大学の基本理念」の根幹をなしています。
情報学研究科は平成10年(1998年)4月に特定の学部を持たない大学院として、6専攻を擁する研究科として設置されました。発足の際に「京都大学の情報学は、自然および人工システムの情報に関する学問領域」と研究科の学術の意味付けを行い、21世紀の新学域たる「情報学」の深化と発信を目指して学術活動を続けています。発足時には、目然および人エシステムに現れる複雑な現象に関わる数理科学を扱う専攻として複雑系科学専攻が設置されました。その後の飛躍的な数理科学の学術の広がりを踏まえて、また、従来の自然•人工システムに加えて生命システムも研究対象に加え、平成29年(2017年)度より複雑系科学専攻を改称して先端数理科学専攻が誕生しました。令和5年(2023年)度の情報学研究科の専攻統合に際して先端数理科学専攻の教育組織は先端数理科学コースとなり、在学生と社会のニーズにきめ細かく応える機動的な教育組織となっています。

先端数理科学コースへの誘い

「現象の数理モデル化とその解析」は情報学研究科の目指す「情報学」の礎の重要なー角です。コンピュータとそのネットワークの進化によって大規模なデータが容易に扱えるようになり、現象の数理モデル化とその解析の社会における重要性は一層の高まりを見せています。先端数理科学コースは研究科の目指す「現象の数理モデル化とその解析」の教育と研究に重点をおいたコースです。
一口に「先端的な数理科学」といっても極めて幅の広いものですが、本コースでは「自然・生命・社会現象の数理モデル化とコンピュータシミュレーション等を用いたその解析」をその学術活動の根幹に据えています。ひと昔前にはコンピュータを利用した計算といえば力学を中心とする古典的な物理現象がその主流でしたが、今やそれらはもちろんのこと、生命現象や社会現象まで含む先端的な科学や技術の諸分野においては、コンピュータシミュレーションやコンピュータを用いたデータ解析は不可欠なものです。またその前提となる現象の数理モデル化では、古典的な微分方程式や離散モデルに加え、確率やフラクタル等を用いた数理モデル化も登場し、またコンピュータシミュレーションではいわゆるスパコンによる大規模計算と共に多倍長数値計算環境といった新たな数値計算環境の活用も行われています。本コースでは、これらの先端的な数理科学の諸問題に対して、最先端の研究を推進するとともに、その成果を基盤として社会のリーダーとなるような人材の育成を目指しています。